34『澤』(著:小澤實)を読む

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牡丹焚いまむらさきの燠となる   小澤實

  牡丹焚という季語は福島県の枯れた牡丹を焚いて諸病からの厄払いをする行事によるそうである。なるほど絢爛たる牡丹の死骸ともいうべき枯れた牡丹にはそういった、神通適な効用がありそうな気がする。燃え尽きた今である、燠となってなお、ゆかしい光を灯し続けるのである。




230 定本 高浜虚子全集 第一巻『五百句』より

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柿紅葉山ふところを染めなせり   高浜虚子

  山に柿の木があって、それが紅葉している。山ふところとあるので山の奥まったところなのであろう。そこにあって、そめなす、とその柿紅葉の意思ある如くの表現、扱いである。それほどに峻烈に紅葉しているということであろうが、俳句表現として見事であると感じる。


202 芭蕉を読む(芭蕉全句:小学館)

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しぐるるや田の新株の黒むほど     松尾芭蕉

  冬の雨は冷たい、寒さよりも冷たさを強く感じる。その上に刈終えた田の切り株が黒みを帯びてくるのを見ると一層寒い。この句、冬の寒さをしぐれと田の切り株の黒く腐りゆく様で表す。もうすぐそんな季節が来ます。


ギャラリー
  • 2021年(平成23年) 冬 大文字良 第一句集『乾杯』より
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  • 『名句の所以』(著:小澤實)を読む
  • 55『芭蕉の風景』(著:小澤實)を読む 
  • 『名句の所以』(著:小澤實 毎日新聞出版)より
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  • ㊼『芭蕉の風景』(著:小澤實)を読む
  • ㊻『芭蕉の風景』(著:小澤實)を読む
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