Ryo Daimonji Blog
小鳥死に枯野よく透く籠のこる 飴山實
昨日までいた小鳥が死んでしまった。ことさらにいうほどのことでもないのだが、そこにいて可愛くさえずっていたのにいないのだ。この句その心境を「枯野」で表し、その寂しさを「よく透く籠」でよく表している。
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小鳥死に枯野よく透く籠のこる 飴山實
昨日までいた小鳥が死んでしまった。ことさらにいうほどのことでもないのだが、そこにいて可愛くさえずっていたのにいないのだ。この句その心境を「枯野」で表し、その寂しさを「よく透く籠」でよく表している。
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山城へ井出の駕籠かるしぐれ哉 芭蕉
伊賀から京へ向う途中、京の井出あたりで時雨にあった。そこで駕籠を借りて山城の京へ向ったことであったなあと。この句貞享四年説があるが、当時芭蕉は「笈の小文」の旅中で、名古屋辺りに滞在していたからこの説は疑わしい。元禄二年には、路通とともに膳所から井出を通っているのでこの時の作である(小学館 松尾芭蕉集①全発句)。
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金屏におしつけて生けし櫻かな 虚子
地紙に金箔を置いた屏風を背景に、それもぎりぎりに押し付けて生けられた櫻を詠嘆している。俳句はまず、何を詠むかであると思うのだが、この句、この櫻を美しいと詠嘆しているのか金屏風に重ねる悪趣味を詠嘆しているのか。私は、なを金屏に劣らず美しく咲く櫻に驚いての詠嘆と解した。