(12)2022/1/30-2/5
小澤先生 二度目の読売文学賞。誠におめでとうございます。
御子良子の一もとゆかし梅の花  芭蕉
『芭蕉の風景』(下)p171 小澤實『ひととき2013・1』ウェッジ『新芭蕉俳句大成』明治書院p202
この御子良子とは伊勢神宮に神饌を調える少女のこと、いわゆる神に仕えて神楽・祈祷を行い神託を告げる巫女とは区別されるようです。その出仕先の建物を「子良の館」と言うらしいのですが、その「子良の館」付近にあった一本の梅の花を御子良子の清浄なイメージとあいまってゆかしいと詠まれたようです。ただ、その「子良の館」が外宮、内宮のどちらにあったのか同時にその一本の梅の木もどちらにあったのか今となってはわからないようです。