2022/3/14

衰や歯に喰いあてし海苔の砂  芭蕉

『芭蕉の風景』() 小澤實p232『ひととき』 ウェッジ2015/3『新芭蕉俳句大成』明治書院p205


 食事中に砂を噛んだことは私にもあります。ただしそれは米、ご飯にであります。でもそのことで「衰」を感じたことはなかったですねぇ。芭蕉はその時歯に何がしかの痛みを感じたのでありましょう。そのことで身体に老衰を感じたのだと読めるのです。
いずれにしても、精米器が良くなりこのようなことはなくなりました。海苔もまた、そういうことは無くなったようです。