2022/5/9  

ほとゝぎす大竹藪をもる月夜  芭蕉

『芭蕉の風景』() 小澤實p238『ひととき』 ウェッジ2017/5『新芭蕉俳句大成』明治書院p943

一読、上五のほととぎすと中七下五の月夜が重くぶつかり合いしっくりこなかった。第一、夜のほととぎすって聞いたことないきがしてね。

元禄四年(一六九一)四月から五月芭蕉は京都嵯峨野のもんていきょrしの別荘落柿舎にたいざいしている。『嵯峨日記4/20』に記録。

 句意は「ほととぎすの鳴き声が響いている。大きな竹藪から月の光がもれる夜であるなあ。」ほととぎすの聴覚と月夜の視覚の二つの異なる感覚が刺激されるとの解説がある。最初に感じた私の感覚ギャップもあながちピント外れではなかったようだ。


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