Ryo Daimonji Blog 


日の鷹がとぶ骨片となるまで飛ぶ  寺田京子

 

太陽に届かんとするほどに高く力強く飛ぶ鷹である。その鷹が一塊の骨となるまでかぎりを尽くして飛ぶ、と詠んだ。実際に鷹がそこまで、自死するほどに飛ぶことはあるまいが、作者は鷹の勇壮さを俳句表現しようと、ここまでディフォルメしてみせた。そして鷹の勇壮さの本質をその魅力の一滴までも搾り取ることに成功したのだ。