Ryo Daimonji Blog


老衲火燵にあり立春の禽獣裏山に  虚子
 

 老衲、年をとった僧の自称と辞書にあるが、虚子自身のことではないかと思う。寒を過ぎ火燵に入っているだけの自分なのだが、立春を迎えみなぎるものを覚える。裏山から生命力溢れる禽獣の音もする。この破調に作者の精神の高揚を感じる。