Ryo Daimonji Blog
 

命二つの中に生たる桜哉  芭蕉
 

 この二つの命とは芭蕉と土芳のことであるらしい。この二人が20年振りに大津水口で再会したのだった。貞享二(1685)年『野ざらし紀行』所載。芭蕉と土芳の別々に生てきた二つの命の中に桜は春になると咲き抜いて今目の前にある。その時間を超えた芭蕉、土芳、桜の命が素晴らしいのである