Ryo Daimonji Blog
菜の花に坐せば対岸さらに濃し 小澤實
菜の花の黄につつまれてあるいは背にして坐り、対岸を見ていると一層その色が濃く見える。私はその色を緑と解した。黄色と緑の対比、そしてその間には春の川が流れている。この豊かな自然を私は作者とともに見ている。
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菜の花に坐せば対岸さらに濃し 小澤實
菜の花の黄につつまれてあるいは背にして坐り、対岸を見ていると一層その色が濃く見える。私はその色を緑と解した。黄色と緑の対比、そしてその間には春の川が流れている。この豊かな自然を私は作者とともに見ている。
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四方より花吹入てにほの波 松尾芭蕉
琵琶湖は別称で「鳰の海」というらしい。その琵琶湖に花吹雪が吹き入っている。膳所・洒落堂からの大観とある。しほうよりはなふきいれてにほのなみと、ルビがあった。こういう大きく静かな句はいちごんも読み間違えてはなるまい。
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灯明るき大路に出たる夜寒かな 高浜虚子
句会の後、小路を入る居酒屋で飲んだ。ひととおりの別れの挨拶の後、一人で飲み直す店を探した。そうこうしているうちに西大路通りに出た。さほどに明るくはないが京都の西大路は大きな通りで北向きにどんどん歩いた。夜寒が心地よい頃であった。
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身の澄めり野沢菜漬に酒酌めば 小澤實
野沢菜は長野県下の特産とされる。この句の作者小澤實さんの故郷である。その野沢菜の漬物をあてに酒を飲むと身の澄むような心地がするという。いや、身が澄む、というのだ。故郷の酒はただ単に美味いだけではなく野沢菜漬とともに飲むからこそ身心ともに澄むほどに沁み渡るのであろう。
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君やてふ我や荘子が夢心 松尾芭蕉
当時の俳人は多かれ少なかれ荘子に心を引かれていて、芭蕉も同様であったらしい。荘子が夢に蝶になる話は有名で、当時の俳人の常識でもあったらしい。そこで、君が蝶であるのか、このわたしが蝶を夢見ている荘子なのか、区別がつかぬほどの心地であるよ。と詠んでいる。宛は弟子の怒誰とされる(小学館 松尾芭蕉集①全発句)。