Ryo Daimonji Blog
トラック荷台ベニヤ囲ひや神の旅 小澤實
私が見たのは軽トラックであった。何を積まれていたのかまでは未確認のままなのだが、うずたかく積み込むために厚めのベニヤ板で囲うのである。通常、軽トラックは「乗り物」に分類し「仕事」のうち農業にもよくある物である。
全国の神さんが出雲へ旅立たれる陰暦の10月、冬の季語であるが「旅」という文字が微かに軽トラの旅を連想させ、つきすぎを遥かに遠く感覚で繋ぐ不思議な味わいを醸している。
Ryo Daimonji Blog
トラック荷台ベニヤ囲ひや神の旅 小澤實
私が見たのは軽トラックであった。何を積まれていたのかまでは未確認のままなのだが、うずたかく積み込むために厚めのベニヤ板で囲うのである。通常、軽トラックは「乗り物」に分類し「仕事」のうち農業にもよくある物である。
全国の神さんが出雲へ旅立たれる陰暦の10月、冬の季語であるが「旅」という文字が微かに軽トラの旅を連想させ、つきすぎを遥かに遠く感覚で繋ぐ不思議な味わいを醸している。
Ryo Daimonji Blog
髭濃くて夕となりぬさるすべり 小澤實
確かに小澤さんは髭が濃い。自分のことを詠むに内心でなく髭を詠まれた。夕方にはうっすらと髭面となる己の質のことを暑い夏ではあるが微かに爽やかなさるすべりの花にたくしている。ただ己の質のことを詠んで実は内奥の明るさを詠んでいる。
Ryo Daimonji Blog
桐の木にうづら鳴くなる塀の内 松尾芭蕉
屋敷の塀の内に桐の木があってその辺でうづらがいて鳴いている。桐の木がある屋敷とは、それなりに風情を感じるのだけれど、うづらの鳴き声というのは珍しくはあるがそれほど美しいものでもない。もっとも慌てネットで検索して聞いたのであった。その点、本当に便利な世の中になったものではある。
Ryo Daimonji Blog
と言ひて鼻かむ僧の夜寒かな 高浜虚子
上五に「と言ひて」と置く。何をおっしゃったのかはともかくとして、続けて鼻をかまれたのだ。晩秋の夜の寒さを言うのだが、この句の間が、秋の気配とこの僧の所作が相まってことのほか深い「かな」の味わいを出している。