Ryo Daimonji Blog
 

姉妹や麦藁籠にゆすらうめ  虚子
 

   ユスラウメは、サクラの花が咲きだすころ、直径1cmほどの真っ赤な小さい果実をつけるとある。その名のやわらな美しさに何度も写真で確かめるのだが、実際に見た記憶がないのである。

  華やかな桜に気を取られるのかもしれないが、この句の女きょうだいもゆすらうめの語感にぴったりだ。ここで麦藁籠を出すあたり、虚子さんならではである。姉妹をおととひと読むことも初めて知りました。