Ryo Daimonji Blog
 

命なりわづかの笠の下涼ミ   芭蕉

 西行の歌にちなんでいるらしいのだが、炎暑下の旅にある身は、笠の下の小さな涼みのみ

が命のよりどころであります、ほどの意味であるようだ。延宝4年(1686)夏。33歳。芭蕉二度目の伊賀帰郷の小夜の中山での作。ここは西行にゆかりの歌枕であってみれば、芭蕉としては必ず一句詠まなくてはならないらしい。