Ryo Daimonji Blog
 

  侘テすめ月侘斎がなら茶歌   芭蕉
 

 「月をわび、身をわび、拙きをわびて」すめ(住め、澄め)は掛詞。月侘斎は月を友とする風狂人を意味し芭蕉自身をさす。「なら茶」は米を薄めの茶と塩などで炊いた奈良茶飯のこと。「歌」はそれに因む歌で、このように簡素な侘暮らし、すなわち目指すべき美的境地を讃えているのだ。