Ryo Daimonji Blog
 

髭風ヲ吹て暮秋歎ズルハ誰ガ子ゾ  芭蕉
 

 天和ニ(1682)年 作。前書に「憶老杜」。秋風に髭を吹かれながら、暮秋の哀れを嘆いているのは、いったい誰なのであろう、の意。老杜とは杜甫をさすらしい。尊敬する杜甫に己れを重ねての漢詩風に倒置法で一句をなしたものであるらしい。