Ryo Daimonji Blog

船の出るまで花隈の朧月  虚子

 花隈は、神戸市中央区の、花隈城のあった辺りで神戸港の発展に伴い高級料亭が立ち並ぶ商業地域。昭和十年四月二十四日、播水 (五十嵐)の招きによる宴席で詠まれたものであるようだ。私は花隈町なるところに土地勘はまったくないのだが、瀬戸内海に面しており港町神戸の雰囲気がいかんなく伝わる句で季語朧月も味わい深い。