Ryo Daimonji Blog

短夜の星が飛ぶなり顔の上  虚子

 この句を読んで、流れ星が作者にとても近くに感じられた。それもそのはず、前書に野宿とある。夏の短い夜を野宿しているのである。野宿という非日常に夜空も流星も身近に生き生きと迫ってくるのだ。〈短夜の山の低さや枕許〉の句も一読意味がわからなかったのだが、同じく野宿での句なのだとわかった次第である。