Ryo Daimonji Blog

冬麗の微塵となりて去らんとす  相馬遷子

 よく晴れた暖かい穏やかな日に、極めて小さい塵となって逝こうとしていると、辞世の句であるようだ。自分の身体は微塵となって消えてゆくのだが魂は暖かい穏やかな空気に包まれ、高みへと去ってゆく。作者の状況はわからないが、願いを込めて死への覚悟が詠まれている。