Ryo Daimonji Blog

繕うて古き紙衣を愛すかな  虚子

 紙衣(かみこ)は、和紙を糊でつなぎ、柿渋を塗り、天日で乾した後、揉んで柔らかくして衣服に仕立てたもので、冬の季語とある(角川俳句大歳時記)。この句が明治30年12月3日とあるので、ずいぶん昔からあったもののようである。

それを古くなっているのだが、好んで繕うて着ることを句に詠んでいるわけだ。ネットで見ると確かに俳人向きで現代にも合いそうに見える。