Ryo Daimonji Blog

しぐるるや駅に西口東口  安住 敦

 この駅は大きく広い。そんな駅には出口とも入口とも言わず、東西南北から人を吸い込み吐き出すパワーがある。外は雨降りだがこの駅にはあまり関係はない。時折聞こえる電車の発着を報らすマイクの声がそれぞれに聞こえるのだ。人が行き交うこの空間は何やら人恋しく寂しい活気に満ちている。私は外の雨に目をやりそれから目的の乗り場へと移動するのだ。