2025俳句甲子園 (書肆アルス)

第2会場   興南高等学校B:名古屋高等学校C


影に棲む天牛にきつと見られてゐる (興南高等学校B)

○淋しくて反るか髪切虫の角  (名古屋高等学校C)

(○印は3句戦の結果でこの2句の優劣ではない。)

  ここにきて私は、両校の青春性あふれる句をいただいた。まづ、興南校Bは何の影かはわからないけれど、そこにいる天牛に見られている、という自意識。天牛が人間に関心などあろうはずもないのだが、とにかくなんんであれ見られている、見られたいという自意識。髪切虫に淋しいなどの感情などあろうはずもないのだが、角全体でそれを表して反る、と捉える名古屋校Cの髪切虫に投影する自意識。いずれも青春期の感受性をディフォルメして俳句で見せていて、佳渋である。